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vol.26 葉山のコーヒー屋さん(#03)

jump into the local small, but huge world at a corner of Hayama !

葉山御用邸のすぐ目の前。まるで写真で見た中南米やインドネシアの森の様な深い緑色の小さなテントと、控えめに下がる木製の看板が
目印のコーヒー屋・「Five Beans」。

少しだけ建てつけの悪いガラス戸を開けると、コーヒーの香りはもちろん、メキシコやらインドネシアやらの人形と一緒に、
一年中よく日に焼けた肌のご主人か、くるくるっとした目がチャーミングな奥様が出迎えてくれる。
小さな店内ではいつも誰かしらがご夫妻とお喋りをしていたり、道行く人がガラス戸越しに店内に手を振っていたり。

ここ、Five Beansはコーヒー屋が多い葉山の中でも10年以上続く人気店。自家焙煎の美味しいコーヒー豆はもちろん、このご夫婦の笑顔とライフスタイルに吸い寄せられる地元の人も多いはず。白髪のとてもお洒落なご婦人や、パナマ帽をスマートにかぶったオジサマや、
赤ちゃんを連れたお母さん、ジョギング中の若者など、この店には老若男女が集う。

ご主人は葉山産まれ、葉山育ち。
「どうしてコーヒー豆屋さんを始めたの?こんなに人気店なのに店を広げたりカフェを始めたりしないの?」と、素朴な質問をしてみたところ、ご主人は「だって店を広げたら、自分達の目が届かなくなっちゃうから。」と控えめな笑顔。
隣町のご出身の奥様が隣でカラっと笑って、「波が上がった時に、すぐに波乗り行けないからでしょ!」と茶々を入れる。このご夫婦が作り出す雰囲気は、何だか大らかで、まあるい。奥様は小柄ながらにいつもビッグスマイルで旅の話、夢の話をしてくれるて、ご主人はその隣で、いつも控えめに笑っている。少し前の事、一番下のお子さんが生まれた時は、お店にのカウンターの中で赤ちゃんがいて、その隣にお姉ちゃんがちょこんと座っていた。何だか、メキシコかどこかの家族でやっている商店に来たみたいな気分になった。

このご夫婦は、毎年小さな子供達も全員連れて、家族全員で旅をする。飛行機で地球の裏側みたいな遠くに行ったり、
船に乗って海を渡ったり。旅先は、コーヒー豆の仕入元である農園であることも多く、そんな時は農園のファミリーの元に滞在するそう。とにかく、自分達の目で産地や生産者と会って、直接会話をする。そして、お客さんがどんな風にその豆を買っていくのか、どんな感想を話してくれるのかを、直接感じたい。
だから、店は葉山に一つだけ。

生産者のファミリーとコミュニケーションを取りたくてスペイン語を勉強したという奥様は、「いろんな所に旅をして、いいなー、
素敵だなー、って思うの。でも、葉山に戻ってくると、葉山が一番いいな、っていつも思っちゃうの。」と目をきらきらとさせて言う。
「コーヒーの産地って、山も海も綺麗なところが多いの。葉山もおんなじだよね。」

すごく印象的だったのが、「10年後のFive Beansファミリーはどうなってるかな?」と聞いたら、「子供達は世界のどこにいるか分からないけど、自分達の足で地に足付けて、たくましく生きていて欲しい。もしかしたら店を子供達の誰かがが切り盛りして、自分は豆の生産に携わっているかもしれない。家族バラバラで好きな事をやってるかもしれないけど、それが全てFive Beansの糧になればいい。」
とても自由で大きくて壮大。家族という小さな単位かもしれないけれど、大きな大きな規模で未来を見ている。

The Canvas Hayama Parkのヴィラから徒歩3分の小さな一角。
そこのガラス戸を開けると、広くて深いFive Beansの世界がある。
今日もきっと、地元の老若男女がお喋りをしていると思うけど、葉山に暮らす様に滞在をする一歩として、
是非とも扉を押しあけてみてほしい。

No Good Coffee, no Good Life !
nahoko,


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「暮らすように滞在する」五感で楽しむ葉山
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