Vol.145 詩情あふれる葉山時間。
その夏訪れた避暑地は陽光が乱舞し
ブラインド越しの町は熱風で白く霞むようだった。
私は心のほてりをおさえて潮騒に願う、
ここで疲れた羽根を休めるのだと。
子供たちはかけがえのない季節の宝を抱いて
日没の岬で心の海を旅していたに違いない。
水平線の向こうからやってくる原色の夢を
きっと忘れはしない
私はといえばかすかに息の荒い愛犬に引かれて
赤銅色の二の腕と波間になくしたビーサンを想う。
人々は去っていくが或る年の夏を一つここに
残して行くに違いない。
季節は移ろい澄んだ水辺とまだ見えぬ富士の雲影を追う。
肩にショールを纏い虫のすだく声をあとに
同じ秋色の話をしたい人の元へ急ぐのだ。
部屋のテーブルには
砂時計のように落ちるコーヒー。
とろけるような香りが時を紡ぐ。
街の日常にはない空間、何もないという快感。
時のない秋の夕暮れ、家族の声に安堵する
綿雲が揺れて煌めく潮の流れを見て過ごす。
はるかな贅沢の一瞬をこの部屋は刻んでくれる。
Yoshifumi.
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《The Canvas Hayama Park》
神奈川県三浦郡葉山町下山口1969
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