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vol.23 葉山のコーヒー屋さん(#01)

Peeking out the new shop which is filled with good smells of coffee !

森戸海岸の外れに、新しくオープンしたコーヒー屋。
ちょっとコケティッシュなシロクマの看板とは裏腹に、厳つくそびえるコーヒー豆の焙煎機が目を引く佇まい。
The Canvas Hayama Parkから車で約5分・「inuit coffee roaster」。

朝通りかかると、コーヒー豆を焙煎する香ばしい匂いが通りに広がる。
店を覗くと、「俺の機嫌はまずまずだぜ。ちゃんとやってくれよな。」と言わんばかりの焙煎機を相手に、店主の男性が焙煎される豆の
様子を真剣な面持でうかがっている。
この店では、焙煎されたばかりの豆を購入することはもちろん、3種類のブレンドコーヒーを始め、最大10種類から選んだ豆をその場で
挽き、一杯ずつハンドドリップで丁寧に入れるコーヒーを店内でのんびり楽しむこともできる。

店主の男性は、ちょっとラクダを想わせるタレ目と、一見気弱そうな物腰で、「僕はコーヒーのコンシェルジュを目指している。」
と言う。葉山に暮らす人々が、生活の中で、そのシチュエーションと気分に応じたコーヒーを愉しむお手伝いがしたい、と。
ふむ。最近のコーヒー屋さんによく聞く話だ。
でも、やってくるお客さんに自分のコーヒーを説明するのを聞いていると、確かに生活のテンポやシーンを大切にした勧め方をしているのが分かる。
ゆっくり楽しむのならこれ、時間がなくてぐいっと飲みたいのならこれ、朝のぼんやりとした頭を目覚めさせるのならこれ、
お酒を飲み過ぎてしまった時に飲むのならこれ。
彼が、「生活」の中で人に寄りそうコーヒーを提供したい、と考えていることがとてもよく伝わる。

彼の淹れるコーヒーを一言で例えるなら、「まろやかで優しい」。
徹底的に選んだ豆を半熱風で焙煎し、強制排気をしつつ豆を煙に当てすぎない事で、焦げ臭さが少なく苦みのない豆ができる。
その豆を丁寧にハンドドリップすることで、雑味がなくクリーンですっきりとした、それぞれの豆の特徴を最大限に引き出したコーヒーを淹れることができる。
それが、まろやかさに繋がるんだ、との事。

豆の特徴をくっきりと出し、それを愉しんでいただくためには、価格に妥協をせずに良い豆を仕入れたい。
品質の良い豆を適正な価格で仕入れ、努力を惜しまずに手をかけて、その豆が持つ最大限の美味しさを引き出す。
少し価格は高いけれども、満足をしていただけるコーヒーを提供する。
それが、コーヒー豆の産地である途上国にとっても、継続可能な産業となり、彼らの経済発展につながるはずなんだ、
と力強く彼は説明をしてくれた。
昨今のブームとも言える「スペシャリティコーヒー」は、言い換えれば「サスティナブルコーヒー」なんだよ、と。

葉山に店を構える前、彼は東南アジアを中心に世界各地をバックパックで旅をして、途上国を進む中、彼なりの支援のしかた、
寄り添い方を考え続けたそう。
その土地の空気に包まれ、人に囲まれ、食べ物を口にしながら。

「僕にとって美味しいコーヒーを楽しんでくれる人が増えることは、僕ができる世界平和への一歩なんだよ!」
小さそうでとてつもなく壮大な事を、雪山のてっぺんで美味しいコーヒーを飲んでいる時のような、屈託のない笑顔で言ってのける。
なんだか面白そうなコーヒー屋さんが、また葉山に一つ増えた。

inuit coffee roaster_2 FullSizeRender (36)
■ ちょっとした手土産やプレゼントにも!      ■ こだわりのコーヒーはテイクアウトもOK

Having a good time with mellow taste coffee made with mighty dream !!
nahoko,


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「暮らすように滞在する」五感で楽しむ葉山
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