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Vol.83 シネマの世界にひたる夜 逗子海岸映画祭2019

ゴールデンウィークの始まり。
あいにく葉山・逗子近辺は肌寒く、ぱらぱらと雨が降っていた。

初めての逗子海岸映画祭に、1か月前から心が踊って
とても楽しみにしていたから
お天気が悪くて少し残念な気持ちに。

きっと人も少ししかいないんだろうなあ・・

でも、会場となる逗子海岸に着くと、その予想が間違っていたことに気づいた。

逗子海岸映画祭2019の様子。会場前の逗子海岸
ちょうど夕焼けと夜の間。夕闇迫る少し濃いブルーの空が広がる逗子海岸。
向こうの方に見えてくる、あたたかなオレンジ色の光。
その先からは、ざわざわとたくさんの人の声が漏れてきていた。

逗子海岸映画祭2019の入口。その日に上映される映画作品がチョークアートで看板となっている。4月30日は「The Never Ending Story」
入口の前に立っている、チョークアートの看板に目が留まる。
「The Never Ending Story」本日上映される映画のタイトルだ。
逗子海岸映画祭では、4月26日から5月6日までの11日間
毎日タイトルがつけられている。

4月30日は、FANTASY DAY。
ファンタジー映画といえば、有名なミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を原作に持つ
映画「The Never Ending Story」だろう。

ファンタジーの物語の中に夢中で没頭していく少年の姿を観ながら、
思わず自分も映画の世界に惹きこまれていってしまうのだ。

子どもは等身大のわくわくを。
大人はどこかなつかしさを覚えながら。

あらゆる世代が楽しめる「The Never Ending Story」を
海目の前という最高のロケーションで楽しめる日がくるとは。
逗子映画祭とは、なんと心ときめくイベントなのだろうか。

夜の闇が落ちてきても、まだ雨は止まないが
行きかう人々の顔はとても明るい。

逗子海岸映画祭2019の様子。映画にまつわるゲストを呼び、日替わりでイベントを行っている。この日は逗子出身・オーストラリア在住のシンガーEminataさんのライブ
逗子出身でオーストラリアに住んでいるシンガー、Eminataの
歌声が心地よく流れてくる。
これまた海を背にした特設会場で、夏の始まりの夜にぴったりの
優しくて、でもちょっと大人な演奏を聴くことができた。

向こう側に見えるのは海と空。
まるで夜に包まれるかのような感覚の中、
音楽が空中をたゆたっているようだ。

逗子海岸映画祭2019の様子。映画だけでなくフードコートやバーも賑わっており、日替わりで違うメニューが食べられるのも魅力の1つ。
逗子映画祭は、映画鑑賞だけではない。
映画にあわせたゲストによるライブやDJ。
日替わりで出店される、美味しいものたち、そしてお酒。
ワークショップにバザー、スケートランプにメリーゴーランド。

昼から夜にかけて、楽しめるコンテンツが盛りだくさんなのだ。

逗子海岸映画祭2019のパンフレットとラーメン、インドネシアのソト(鶏肉のスープごはん)
この日は雨のため、会場の時間も遅くからとはなったが
映画前に美味しいご飯は楽しめる時間だ。

左は逗子の映画館CINEMA AMIGOを拠点としたフードチームによる、鰹節をスープに使ったラーメン。
よけいなものが入っていないような優しい味わいと、しっかりした煮卵が嬉しい。
右はインドネシアの鶏肉のスープごはん、ソト。日常ではなかなか食べない異国の味に、楽しい気持ちになる。

逗子海岸映画祭2019の様子。夜になると海岸に建てられた巨大シネマスクリーンで映画が開始される。
夜のとばりが降りた頃、逗子海岸沿いに建てられた巨大シネマスクリーンに
光がともる。

映画の始まりを告げる音と映像とともに、
会場からも歓声があがった。

ビニールシートを持って、会場から一番前の席を確保していた人。
たった今来て、立ち見でなんとか見ようと背伸びしている人。
みんな、目をきらきらさせて「The Never Ending Story」の世界が目の前に繰り広げられるのを待っている。

普段屋内の映画館で観ているときとはまた違った、
まるで花火が打ちあがるのを眺めているかのような
不思議な一体感が会場中に広がっている。

まだ細い雨が降り続き、冷えた夜ではあるけれど
会場にはあたたかな空気が満ち満ち、
物語の続きを楽しみに、スクリーンに釘付けになっていた。

逗子海岸映画祭2019のパンフレット。手には入場の証であるスタンプを押してもらう。遊園地に入るみたいで、わくわく感が増す瞬間だ。
2019年は、天候で中止になってしまった日もあり
前半は特に天気があまりよくなかったけれど
それでも、毎日お客様に楽しんでもらおうと一生懸命に
尽力してくれたスタッフの方々に、感謝しつつ。

来年はなんの映画が観られるんだろう。
どんな美味しいものが食べられるんだろう。

また次のゴールデンウィークへの想いを馳せて。
映画の火は、来年へ続いていく。

A thoughtful cinema caravan is to be continued..

Caori

<逗子海岸映画祭>
逗子海岸映画祭2019の入口。ここで記念撮影を行う人も多く、写真スポットでもある

詳細は、逗子映画祭の公式サイトをご覧ください
https://zushifilm.com/


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