Vol.98 江の島、裕次郎灯台周遊のベイクルーズ(葉山マリーナ)
台風が去り、風はやや強いが、
からりと晴れた初秋の葉山ショートクルーズに参加した。
目前に広がる海、背後に迫る山。
豊かな自然を抱く葉山は、四季折々の移ろいで我々を楽しませてくれる。
しかし今日は、沖合からでないと見ることができないクルーズならではの景色。
そう思うと、心が躍って止まない。
今回、乗船するのは総トン数19トン、全長60フィート、1150馬力の豪華クルーザーだ。
最大50名が乗船でき、26ノットで疾走する。
さぁ、海の表玄関から海岸線を訪ねる、45分の海上散歩のはじまりだ。
もやいを解き出航すると、岸壁からは葉山マリーナのスタッフが手を振り、見送ってくれる。
いよいよ船出というこの時はなんともわくわくするものだ。
クルーザーは見た目より艇内が広い。
本日は30人の参加者が乗船したが、船頭のデッキに人が集まっても空間に余裕があり、
思い思いの場所で、晴れ渡る沖合に描かれる、白い航跡を楽しむことができる。
船は「名島」方向に舵を取る。
竜神が祭られている小島には森戸神社のシンボルである赤い鳥居が立つ。
そして葉山灯台、通称「裕次郎灯台」が思いのほか大きな姿を見せる。
大スター,、故石原裕次郎の三周忌を記念して建てられた灯台は
高さ11メートルあり、3秒に1回白色光が点滅する。
船はここで西に向きを変え速度を上げる。
陸から見える「江ノ島」のシルエットは、おそらく皆共通のイメージを持っているだろう。
船では、葉山から見ると江ノ島の裏側を巡ることとなり、初めての姿を見ることができる。
ちょうど南側には洞窟がある。
平成5年に公開された海食洞窟である。
第一、 第二岩屋はそれぞれ152メートル、112メートル。遠く富士山まで続くという噂もある。
江ノ島を後にして旋回すると、遥か彼方に「烏帽子岩」が望める。
烏帽子岩は水面下の大きさ周囲4㎞もあり江ノ島くらいあるという。
左舷には湘南のサーフポイント、「稲村ケ崎」が続く。
サザンオールスターズの楽曲ですっかり有名になった地名を一度に訪れる、ファンにはたまらないクルーズである。
鎌倉、由比ガ浜、材木座海岸沖を湾に沿って帰路につく。
少し高い波でも快適な乗り心地で、船は滑るように海上を進む。
一般的に船旅をする機会は、人生で数えるくらいだと思う。
ゆったりした船の速度で海を巡り、各地のマリーナに寄港する優雅な旅は
多くの人の大いなる憧れである。
ほんの一時間の体験は忘れかけていたロマンを想起させる。
せっかく葉山というヨット発祥の地に滞在するのだから、ぜひ大海原をクルージングしてほしいものである。
ボンボヤージュ!
葉山マリーナ クルージング
https://hayamamarina.com/cruising/
出港時間 1便:11:00~ 2便:13:30~ 3便:15:00~
所要時間 約45分
料金(お一人様)
大人:3,000円 (税別) 小人:1,500円 (税別)
A cruising trip with a panoramic view of Hayama.
Bon Voyage!
Yoshifumi,
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「暮らすように滞在する」五感で楽しむ葉山
The Canvas Hayama Park
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