遠くでなくても旅は楽しい。すぐそこに心休まる道が続く。

昨今話題の「マイクロツーリズム」は、遠くの未知なる世界へ旅するのではなく
近場の魅力を再発見するような旅のことだ。

今回ご紹介するのは、葉山町の小道散歩。

葉山の小径や坂道は町を縦横に走り、古き良き風情を残している。
そこには鉄道が通らない交通状況が守る、静かな町の良さがあると感じている。

さあ、目的のない葉山の小さなぶらり旅に出かけよう。




役場付近の坂道を上がり、空を仰げば海からの風が気持ちいい。

ご近所歩きを始めたら、朽ちかけた石垣や生垣の
木陰に誘われて、うっかり細い路地に迷い込んでしまった。

あてもない散歩だから、終点はないようなものだ。
決まった道はないから、初めての道も楽しもう。



海と山に囲まれた葉山は、小高い丘や緑深い森に
静かな住宅が広がっている。

住宅街には小道、森の中には小径、その間を小路がつなぐ。



新しい道もあれば、石垣に苔むす小道もある。

くねくねカーブしていたり、すいすいと進めても行き止まりであったりする。

小道といっても、それぞれの個性があるものだ。
「かるがも通り」「一色の旧道」「ひかげ通り」

道の通称は、愛称として住民に親しまれている。



小さな流れに平行して辿る、川沿いの小道。

草木が深い影を落とし、川面には蜂が飛ぶ。

家々は静かに佇んで、時折庭ばさみの音が響くほどだ。
人気のない快感を堪能しよう。

ふいに現れるお寺の山門、歴史ある史跡。

由緒あろう建築にほのかなロマンを想い、ちょっとした充足感に浸る。



坂道を登り切ったら、おそらくてっぺんであろう高台から
遠く相模湾のキラキラした水平線が見える。



気軽に来られる範囲で始まる新しい旅は、
今の時代でこそのスタイルであると思う。

近場の魅力を再発見する小さな旅。
葉山のマイクロツーリズム。あなたの候補に、小道散歩を入れてみるのはいかがだろうか？

To meet rediscovery of fascination of the area, we recommend walk around local.

▶葉山の小道については、こちらの記事もおすすめです
Vol.94 葉山の小道を巡る旅


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