Vol.127 刺繍花が虹色に香り、夏の扉が開く。(2021.06.04)
夏を待ちわびて雨雲を見上げるちょっと物悲しい日々にパステルカラー滲む薄紫の淡い輝きが街を彩る。
紫陽花は入梅を知らせる初夏の桜。
幸せを願うジューンブライドを祝福する天然のブーケ。
梅雨晴れに 夕凪の海岸通りに光る花の賑わいを楽しもう。
葉山町堀内のあじさい公園は三ケ岡ハイキングコースの入り口にあり3000株の紫陽花は「かながわ花の名所100選」に選ばれている。
あじさいの丘から遠く望む江の島と青く霞む富士の頂。
それをバックに手まりみたいに濃密な花や葉が広がる。
静寂に寄り添うかすかな色と香りは霧雨の中、淑やかな主役である。
巡る季節の中、避暑地の地元民が一番好きな時期と言う六月のある日、ふと真夏の足音を感じた。
葉山町上山口の新善行寺は室町時代から続く浄土宗の古刹で寛政9年建造の厨子、江戸時代初期の山門は県の文化財に指定されている。
山寺を行くと参道両脇のあじさいがうなだれるように迎えてくれる。
春は河津桜、つつじと見事な爛漫を見せ道行く人はつい見とれてしまう。
佇む仏像の微笑が花のやさしさと交差する。
苔むした石段の緑、鮮やかなもみじの朱華
そして紫陽花の今紫の対比が美しい
しおさい公園は一色海岸の波音が響く日本庭園である。
園内に点在する紫陽花は海側の黒松林に野趣あふれるおもむきで繚乱する。
葉山御用邸付属跡地に開設された公園は大正天皇崩御、昭和天皇皇位継承の地として町の史跡に指定されている。
流れ落ちる「噴井の滝」やお茶室などを中心に整えられた梅林、錦鯉遊ぶ池など町民憩いの場所となっている。
御用邸があるという葉山町の厳かな雰囲気は町民の心のバックボーンとなっている。
手入れが行き届いた庭園とそこに咲く花はやはりありがたく格別なもので
気品に満ちていると感じてしまうのは私だけだろうか。
紫陽花の色は雨とともに深くなる日々が続くがやがて来る真夏の艶やかな時間を
想像しながらいましばらくは自然の潤いに浸るのはいかがだろうか?
【今回ご紹介した紫陽花のスポット】
■あじさい公園
〒240-0112神奈川県三浦郡葉山町堀内53
■新善行寺
〒240-0115神奈川県三浦郡葉山町上山口1368
■しおさい公園
〒240-0111神奈川県三浦郡葉山町一色2123-1、
Don't hate the rain. Enjoy the rainbow-colored rainy time.
Yoshifumi.
《The Canvas Hayama Park》
神奈川県三浦郡葉山町下山口1969
info@thecanvashotel.jp
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「暮らすように滞在する」五感で楽しむ葉山
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