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Vol.107 澄み渡る季節、バスで巡る早春の岬 その1

旅先の発見や思い出は
車で走り抜けると風のように過ぎ去り消えてしまう。

家々の合間から覗く輝く海原。
ふと入り込みたくなるような小道。
木立に佇む古民家レストラン。

今回はバスに乗ったり降りたりして、改めて葉山の見どころを訪ねた。

JR逗子駅京急バス、葉山海岸回りの案内板。

JR逗子駅の改札を出ると、すぐ目の前がバスターミナルである。
3番乗り場に「葉山海岸回り」行きのバスが到着。

夏などのシーズン以外はゆったり、シートからの展望も広い。

一列に並んだ乗客がバスに乗車している車内の風景。たくさんの人がイスに座っている

バスは田越川沿いに海岸線、渚橋に出る。
建物の向こうに青い海がキラキラ見える。

漁港、鐙摺港はバス停「鐙摺」で下車するが
まず目に留まるのは、岸壁に立つ瀟洒な洋館「レストラン ラ・マーレ」。
1977年創業のフレンチの名店である。

レストラン ラ・マーレの外観。海に面した異国感漂う白い建物

お得なランチタイムは海を眺めて、おしゃべりに花が咲く。
また黄昏のシルエットは異国情緒あふれ、とりわけ美しい。

2月27日から3月1日までは恒例の「牡蠣喰う会」名残りの牡蠣、が開催される。
日本全国から集まった生牡蠣のアラカルトメニューは、地元の名物イベントとなっている。

新鮮な生牡蠣が並ぶ

お腹がいっぱいになったら少し歩いて葉山マリーナに到着だ。
海のロマン溢れる、日本ヨット発祥の地である。

天気がよく波が穏やかなら、ぜひ湾を巡るクルーズがお薦めだ。
湘南のシンボル江の島まで、風をきって疾走する。

葉山マリーナ外観。

再びバスに乗り、今度は森戸神社へ。

細い県道を譲り合いながらバスはすれ違い、
降車ボタンがひかり、人びとは楽し気な話声とともにステップを降りていく。

森戸神社境内。巫女さんが歩いている狛犬

初詣には長い列が出来た参道も今は静かに参拝者が手を合わせている。

境内には歴史ある文学碑や故石原裕次郎の記念碑がある。
沖合には裕次郎灯台、森戸神社の鳥居、そして遠く富士山を望める。

岩場にたてられた裕次郎碑。裕次郎の顔が刻まれている。後ろには青い海と富士山がみえる。

海岸通りを「真名瀬漁港」、「芝崎」と潮風に吹かれて歩く。
この時期空気は冷涼に透きとおり、雪を被った富士山がひときわ大きく見える。

太陽は低く波間に映え眩しく光る。
漁港では新鮮なしらす丼がいただけるお店が人気だ。

多少寒くても歩いていると汗が滲むのを感じる。
変化に富んだパノラマと磯の香に時の過ぎるのを忘れてしまう。

バス車内、右手の窓の外には真名瀬海岸が広がっている。

やがて右手に、神奈川県立近代美術館が見えてくる。

展示室以外の中庭やレストラン、図書室などは
自由入場出来て一色海岸を背に楽しくアートを満喫できる。

2003年開館以来、内外の希少な作品を展示し、葉山町民を楽しませている。

神奈川県立近代美術館の外観。奥には富士山がみえる。

バスを降り、海へ続く小道を辿って行くと、
やがて県道の長い石塀の先に「しおさい公園」が見えてくる。

長い海岸通りに沿って葉山は見どころが点在する。
バスのシートや、ゆっくり歩く視線からの眺めは、飽きることはない。

一歩づつ道を行くと現れる風景は二つと同じ物はない。
気ままな旅には時間に縛られない特権がある。

葉山の道は初めてでも、
いつか来た道のようである。

次回はしおさい公園からの散歩道と、
バスを葉山公園駅から乗車し、立石海岸へと向かう悠久の岬巡りへ続く。


Hayama on the bus-around the coast- vol.1
Yoshifumi,


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